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PROJECT STORY IKKのチャレンジ

生まれ故郷でふるさとの方とたくさんの思い出をのこしたい 生まれ故郷でふるさとの方とたくさんの思い出をのこしたい
有名デザイナーが会長に就任する全日本ブライダル協会主催の
ふるさとウェディングコンクールで『ブライダル産業新聞社賞』を受賞。
県外に出て、あらためて地域の魅力を知ることができたからこそ
伝えたいふるさとウェディングの魅力とは―。
新しい価値観と融合しながら地域に根ざした結婚式をカタチにする面白み、
プロとしての誇りを持ちふるさとウェディングに挑む先輩にインタビュー。
KEY PERSONS
齊藤 彩香
齊藤 彩香
齊藤 彩香
2009年入社。SEとしてシステム開発に携わる中、パソコンと会話するのではなく人に接したい、目の前の人に喜んでもらえる仕事がしたいと24歳でブライダル業界へ。地元・福井でプランナーとしてのキャリアをスタートした後、九州に異動となり初めて異文化に触れたことで、福井の結婚式の魅力を再認識。第7回ふるさとウェディングコンクールで『ブライダル産業新聞社賞』を受賞した。
CHAPTER 01 ふるさとウェディングコンクールで受賞 CHAPTER 01 ふるさとウェディングコンクールで受賞

日本国内の婚姻数に対し、披露宴を行う組数は減少傾向にあり、海外ウェディングやレストランウェディングの需要が伸びるなど、ニーズの多様化・複雑化が進むウェディング業界。新たな価値観が生まれ、結婚式の在り方も様変わりしている。
一方で、結婚式を通じてあらためて地域の文化に触れ、家族の絆を強く感じられる結婚式も全国各地に点在している。そこで、日本国内には郷土料理や美しい景観、伝統文化など、数多くの地域資源が存在し、若者たちはより魅力的な婚礼スタイルを求めているという観点から、一般社団法人全日本ブライダル協会や行政が手を組み、地域資源の再発見や文化振興、少子化対策等のさまざまなテーマで、魅力あるふるさとウェディングコンクールを開催。2011年に始まった第1回目からIKKも作品を応募し続けている。

「私が生まれ育った福井には、昔ながらの日本の結婚式を重んじる文化があります。結婚式の準備段階から新郎新婦様だけでなく、ご両親も深く携わられるほど、家と家の結びつきが色濃く感じられるのも福井の結婚式の特徴です」

とウェディングプランナーの齊藤は語る。
ひと昔前は、実家で花嫁仕度を整え、神社で結婚式を挙げるのが一般的だった。近所の人々は花嫁を一目見ようと家を訪ね、外に出れば「花嫁さんが来た!」と子どもたちのはしゃぐ姿が見慣れた景色でもあった。今の時代は、専門式場に普段着で出かけ、式場の中で着替えて結婚式が終わるため、子どもたちが結婚式や花嫁を見る機会が少なくなり、花嫁への憧れが薄れ、結婚式を夢見る子ども達が減少しているのではないか―。ふるさとウェディングコンクールを主催する一般社団法人全日本ブライダル協会の桂由美会長の思いを知り、齊藤は強く共感したという。

「田舎育ちの私にとって、小さな頃は花嫁さんを見に行くのは当たり前のことでした。なかでも、祖母はとても熱心で、貴重な機会だからと私が学校を遅刻しても構わず、花嫁さんを見に連れていってくれました。しかしながら、IKKは専門式場でもあるため、ふるさとウェディングコンクールの思いに沿うことが難しいとも思っていました」

そんな齊藤がふるさとウェディングコンクールに応募しようと考えたのは、「自宅で着付けをして花嫁姿を祖父に見せたい、近くにある思い出の場所で写真を撮りたい」という新郎新婦様の前撮りの相談を受けてのことだった。同コンクールの第1回目から応募してきたIKKでは、これまでにも複数の受賞実績を持つ。今回、齊藤が応募した『生まれ故郷でふるさとの方とたくさんの思い出をのこしたい』は、第7回ふるさとウェディングコンクールで高く評価され、『ブライダル産業新聞社賞』を受賞した。

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CHAPTER 02 県外で異文化に触れ、地元の魅力を再認識 CHAPTER 02 県外で異文化に触れ、地元の魅力を再認識

福井育ちの齊藤にとって、家で花嫁仕度をすることも、親族揃って前撮りすることも、ごく普通の当たり前のことだった。地域文化の魅力として再認識できたのは、異動した九州で異文化に触れたことが大きいという。
入社4年目で福井を離れ、「ララシャンス博多の森(福岡)」、「ララシャンスベルアミー(鳥栖)」でプランナーとして経験を蓄積していく中で、福井では当たり前だった結婚式の価値観とは大きく異なる九州の文化を知った。
例えば、福井に比べて九州は和装を希望する人が少なく、前撮りを希望する人も少ない。打ち合わせは新郎新婦様が中心で、ご両親が同席することは稀。ご両親が中心となり結婚式の準備を進める福井とは、結婚式の捉え方なども大きく違っていた。

「福井では白無垢と色打掛を両方着用する方が多く、前撮りも当たり前です。親族の結びつきが強い結婚式が多い福井と比べて、九州は友人を多くゲストに招くなど、パーティー感覚で大規模な結婚式にされる方も多いですね。また、九州は明るい人が多く、みんなで飲んで楽しく過ごしましょうという雰囲気があります。それに比べると、福井は家と家の関わりが強いため、古い日本の考え方が強く根づいているのかも知れません」

福井地方の文化の中には、花嫁が仕度を整えたら、お仏壇参りをする家もある。実家にあるお仏壇に手を合わせ、「育ててくれてありがとうございます」とお参りをして、今度は新郎の家のお仏壇に、「これからよろしくお願いします」と挨拶をする。その際、新郎の玄関先で水を飲み、「実家には戻りません」という誓いの意味で杯を床に打ち付けて割るなど、独特の儀式を重んじる家も多い。
九州で異文化を知り、それまで当たり前のことだと思ってきた自分たちの地域の文化の魅力に気づかせてもらったという齊藤。入社したばかりの頃、先輩がふるさとウェディングコンクールに応募する姿を見て、いつかは自分もチャレンジしたいと思っていたものの、当たり前のことをテーマにしても応募作品として完成しないのではないか、大それたことをしなければ注目されないのではないかと難しく考えすぎていたと当時を振り返る。

「九州に出なければ、何がふるさとらしいのか、福井らしいのか、分からないままだったかも知れません。九州から戻り、実家で花嫁支度をするのも福井ならではなのだと気づき、今回は応募しようと思いました。家で着付けをして祖父母に見せたい―それだけでもふるさとウェディングと呼べるのではと、新郎新婦様の思いとともに多くの人に知ってもらえたらと応募を決めました」

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CHAPTER 03 地域と交わるふるさとウェディングの魅力 CHAPTER 03 地域と交わるふるさとウェディングの魅力。

今回の主人公となるのは、地域の高齢者施設でケアマネージャーとして活躍中の新婦様。打ち合わせを予定していたある大雪の日、施設の近くで立ち往生する車を見かけると、「放ってはおけない」と救助活動を行うほど、見知らぬ人にも優しく、いつも柔らかな物腰で笑顔が絶えない新郎新婦様に密着した。前撮りの内容は、自宅で着付けをして新婦様のお爺様に花嫁姿を見せた後、地元の観光地である三方五湖で前撮りを行うというもの。三方五湖の近くには、新婦様の職場である高齢者施設もあるという。
当日の朝、新婦様の実家で花嫁支度からスタート。実をいうと、新婦様と一緒に暮らすお爺様の体調が優れないため、前撮りだけでも早くして花嫁姿を見せたいという要望を受け、ご成約からわずか1カ月半後に実施した経緯もあった。撮影の1カ月後、仕上がった写真を見てにっこりと微笑んだお爺様は、翌日に他界されたそうだ。「写真まで見せることができて本当に良かった」と新婦様に喜ばれたことで、齊藤自身も温かい気持ちになれたという。
花嫁支度が整い、お爺様も一緒に親族写真を撮影した後、新婦様が学生時代にアルバイトをしたこともある思い出の地、三方五湖へ。恋人の聖地として知られる観光スポットでは、ロープウェイに乗ったり、三方五湖の管理をされている新婦のお父様の協力でゴンドラを動かしたりと楽しい撮影時間を過ごした。また、施設内には新婦様が勤務する高齢者施設の人々の散歩コースもあり、多くの人が花嫁姿を見たいと集まってきた。

「その一日は“地元感”で溢れていました。新婦様が家を一歩出ると、家の前にも多くの方が見に来られていて、皆さんが嬉しそうな笑顔を浮かべていらっしゃって。新婦様が多くの人から好かれ、愛されていることが伝わってきました」

さらに、ウェディング業界で働く齊藤にとって驚くことも…。それは、三方五湖から5分ほどのところにある温泉旅館で、撮影のためのベストスポットを案内してもらったことだ。

「旅館内に式場をお持ちなので、本来なら競合する立場にあります。新婦様のお父様とお知り合いということも影響していると思いますが、旅館の特別な場所で撮影させていただけることになりました。地域全体が2人を祝福するために動いてくださることに感動しましたね。いろいろなところに顔馴染みの方がいて、自分のことのようにお祝いして協力してくださる姿に、素敵な地域だと感じました。そして、これこそがふるさとウェディングの良さだと気づかされました」

福井ならではの前撮り文化の魅力に気づいた齊藤は、今回の経験で得た感動をもっと多くの人に提案したいと考えている。結婚式に招待する人だけでなく、お世話になった人が大勢いて、この人々に結婚の報告と感謝の気持ちを示すことができるのもふるさとウェディングならではの魅力なのだ。

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CHAPTER 04 福井ならではの伝統をカタチに残したい CHAPTER 04 福井ならではの伝統をカタチに残したい

新郎新婦様を囲む地域の人々の姿に触れ、ふるさとウェディングの魅力を実感できたと話す齊藤がめざすのは、地域の文化を取り入れた結婚式の企画だ。
前撮りは予算的に難しい場合もある。ならば、結婚式での特別な演出で地域色を取り入れてはどうか―。例えば、嫁入りをした家の屋根からお菓子をまく文化を取り入れ、チャペルの大階段でお菓子まきを再現したり、両家の水を持ち寄り杯に合わせいれて新郎新婦が飲む「お水合わせの儀」を式中に取り入れたり。「お水合わせの儀」とは、北陸地方の婚礼で多く見られる、両家の水を一つの杯に注ぎ合わせ、その水を新郎新婦が飲む儀式のこと。性質や味の異なる両家の水を合わせて新婦の身体に馴染ませるため、また、異なる環境で育った新郎新婦様が家風の違いを乗り越え一つとなり、2人で新たな家庭を築けるようにという願いを込めて行われるそうだ。伝統的な儀式の意味合いを伝えながら現代風にアレンジして取り入れることで、地域の伝統や文化を残したいと考えている。

「以前の私なら、結婚式に地域の習わしを取り入れることにそこまでの重要性を感じていませんでした。今回の前撮りで、地域の方が仕事の手を止めてまで駈け寄られてきたり、ご親族で嬉しそうに集合写真を撮られたり、たくさんの方の笑顔や想いに触れることができ、少しでも多くの方に勧めたいと思うようになりました」

齊藤の夢は、地域で大切に守り伝えてきた結婚式の儀式の意味や重みを一人でも多くの人に伝え、実家で花嫁支度をして、地域の人たちに祝福を受けながら嫁ぐ人を増やすこと。それが地域全体に広がり、活性化され次の世代を築く地域の子どもたちが“花嫁さん”を見て、結婚式に憧れて欲しいと願っている。

「私自身、外に出なければ、福井ならではの結婚式の魅力に気づかず、最新の結婚式に憧れる気持ちが強くなったと思いますが、気づけた今だからこそ、その魅力を大切に伝えていきたいです」

受賞後は社長や経営層をはじめ、全国のプランナーからお祝いのメッセージが届き、自分自身も多くの人に支えられてきたことをあらためて実感した齊藤は、温かい人たちに恵まれている今の環境に感謝しながら、地域が活気にあふれるふるさとウェディングの実現に向けた企画の試行錯誤を続けている。

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